今年2016年の購読数は134冊。
内訳は例年通り、ほとんどが小説で、残りがエッセイ本とビジネス新書。
カウントには入れていないけれど、片付けや収納関連の雑誌、旅行本や話題の街にスポットをあてたムック本も。
しかしいちばん読んだ本は、何といっても資格試験の公式テキスト本や過去問題集。
冊数ではなく、読んだ回数・開いた回数がダントツに多かった(笑)
毎年お正月、お世話になっている会社から白山比咩神社の絵馬をいただく。
そして、この絵馬に1年の目標を書くのが新年の事始め。
2016年に書いた目標は、「資格試験を受ける!」
ということで、写真↑の本達を短期集中で何度も読みこんだのでした。
お陰様で、3試験、すべてなんとか合格いたしました。
仕事と関係が深いものは、「情報セキュリティマネジメント試験」
今年の春から始まった新設の情報処理試験。
久々のIT関連試験でしたが、やっぱり情報処理系はいちばん頭に入りやすいのでした。
来年、仕事に関係した資格試験をもう一つ、勉強を兼ねて挑戦したいなと思っています。
さて、2016年ランキングの発表です。
第10位は、
![]() | ヤマザキマリのリスボン日記 (朝日文庫) ヤマザキマリ 朝日新聞出版 2015-12-07 by G-Tools |
今年の旅のお供は、このエッセイ。
飛行機や電車の中ではエッセイが最適な読み物。
イタリアの一行を案内した金沢でのお話、すみよしや旅館さんも出てきてなんだかうれしい。
ポルトガルにもいつか行ってみたい(私の場合、世界遺産よりも食べ物の方がはるかに魅力です)。
今年の旅の思い出を振り返りながら、またヤマザキさんのエッセイを旅のお供にしたいと思う一ファンです。
第9位は、
![]() | コンビニ人間 村田 沙耶香 文藝春秋 2016-07-27 by G-Tools |
最近の芥川賞は、はずれがなく読みやすい。芥川賞独特の不思議感はあるものの、それなりの読書人(私のような文学的な感性や発想がなくても?)にも受け入れやすくなってきた。
登場人物の小倉や白羽はデフォルメされているが、現代社会は多かれ少なかれ、彼らの一部を持った人間があふれている恐ろしさがそのまま表現されている。
その後、何冊か著者の作品を読んだけれど、限りなく芥川賞に近い?作品ばかり。
読後感を気にするタイプなので、私はあまり好んで読まないかも(笑)
受賞したこの作品がいちばん受け入れやすいかもしれない。
第8位は、
![]() | 橋を渡る 吉田 修一 文藝春秋 2016-03-19 by G-Tools |
以下、8,7位は想像やSFの話だけではなく、近未来として実際に起こり得る事実として成り立っている物語であり、現代社会の不穏さと未来の不確かさを知らしめる、メッセージ性を秘めた作品だと思うのは考えすぎだろうか。
ランキングに入れなかった作品を含め、今年はこんなジャンルの作品を多く読んだのは偶然なのか、実際に増えているのか小説ジャンルの傾向を知りたくなった年でもあった。
この作品は、現在と未来を断片的に描いているのに、最後に見事につながる伏線、なるほど納得しました。
小説は読むけど、映画は敢えて観ない著者の一人だ。
第7位は、
![]() | 代体 山田 宗樹 KADOKAWA/角川書店 2016-05-28 by G-Tools |
「百年法」も衝撃的であったが、これもまた奇想天外な話のようでもあり、「すでにこんな世界を想像していた小説があったんだ!」と近未来で紹介されているかもと思える話。
後半、すべてのプロットが繋がり最終章に。最後はあっけなかったが壮大な話にはつきものなので概ね満足。
文明の進歩と人間が対応しきれない歪み、今の時代も確実に起こっている。
第6位は、
![]() | なんでわざわざ中年体育 角田 光代 文藝春秋 2016-10-11 by G-Tools |
私のライフワークに見事にはまったエッセイ。
中年体育ってぴったりなネーミング!積極的にランニングやっているわけでない著者の気持ちがよくわかります、同感です。
中年からの体育でいろいろ学ぶ機会が多いのがメリットですね。W青年のような人が私も欲しい(笑)
当方、そろそろ老年体育に切り替える時期にも来ているけれど、もう少し仲間でいたい後期中年体育。
第5位は、
![]() | 彼女に関する十二章 中島 京子 中央公論新社 2016-04-06 by G-Tools |
くすっと笑い、うんうんと頷いたりと楽しいひと時を過ごせるステキなお話でした。
それでいて、文学的な深い意味合いも持っていて、昔の本とのリンクも違和感なく、伊藤整の本を紐解いてみようと思っています。
とはいったものの図書館にも蔵書してないのが現実。他にもそんな本が数冊。
絶版になる前に、出版事情はわからないけれど、電子書籍にすることは重要かもとふと思った。
第4位は、
![]() | 老乱 久坂部羊 朝日新聞出版 2016-11-07 by G-Tools |
ホラー小説よりも怖かったぁー。
とりあえず元気な親の直近の老後を愁うよりも、自分が認知症になることを考えてしまう恐ろしさ。
長生きしたくないと思いながらも、命のコントロールは効かない。
物忘れが目立ってきた年齢になっている今、仕方がないと思うよりも足掻くタイプなのでますます不安になる(苦笑)
現実を目の当たりにしながらも、死のあり方、それぞれの立場を巧みに描いた秀作だ。
以下、3つは順位付け難く、今年はフィクションでありながら、ドキュメンタリーやノンフィクションに近い作品をひとまとめとしてNo.3としました。
とりあえずの
第3位は、
![]() | ガラパゴス 上 相場 英雄 小学館 2016-01-26 by G-Tools |
上下巻、一気読みの満足感。
表題にも興味がそそられ、発売から早く読みたかった作品。
下巻へ続く真相へと先へ急ぎながら読み進める。ガラパゴスの意味もうっすらとわかりはじめ、この国の薄ら寒さを感じながら、結末の悲しさを想像する。
着地点は現実世界には、もっと不条理な結末になっている事件はたくさんある・・・と思うとぞっとする。
人間味あふれる刑事たちに救われるもののルポルタージュのような小説に、行く末危うい日本の将来を嘆くことしかできないのかと。
第2位は、
![]() | 暗幕のゲルニカ 原田 マハ 新潮社 2016-03-28 by G-Tools |
史実とフィクションの融合、海の向こうの歴史は基本的には無知、無関心。
けれど、様々な本によって興味が開かれて、見てみたいと思うきっかけにもなる。
スペインのソフィア王妃芸術センター、ゲルニカを見て、ピカソ美術館にも行ってみたい。とはいえ、海の向こうは遠い。
今行きたい国は、先のポルトガルとお隣どおし。
現実は、充分なお金と時間が必要だ(笑)
第1位は、
![]() | 罪の声 塩田武士 講談社 2016-08-02 by G-Tools |
グリコ・森永事件は断片的にしか憶えてないが、事実と犯人像に迫るフィクション、理不尽さ、やりきれない思いをなんとか救いたいという作家の優しい気持ちが伝わってくる作品。
実は著者のラジオ出演がきっかけで読んだ経緯あり。
私の場合、ラジオやポッドキャストは本の情報源としても大切なツールの一つだ。
高評価の噂は知っていたものの読むかどうか迷っていた時、ポッドキャスト配信で聞いた新聞記者時代や大学でのサイン会の話など面白く、作家にも興味ありで読むことに。
露出しすぎる作家もどうかなと思うけれど、作家の人となりも含めて小説が好きと思う傾向多々ありー。
次回作、大いに期待しています!
さて、恒例おまけの番外編。
といっても、今年はそれほど変わったこともなく、淡々とした読書ライフでした。
ランキングは、殿堂入りなのであえて入れてませんが、けど、やっぱり伊坂幸太郎は最高!って思えた「サブマリン」でした。
好きな人にはわかる陣内シリーズ、「チルドレン」から読まなくても大丈夫です。
![]() | サブマリン 伊坂幸太郎 講談社 2016-03-30 by G-Tools |
さて、2017年も新しい本の出会いを期待して、読書の旅を続けます。
ちなみに2016年までに読んだ本のリストは、恒例のよんだ4!のサービスを利用してアーカイブしています。
本を探している人は、ご参考に(なるかも知れません)