MovableType5とWordPress3の1ライセンスにおける複数サイト・複数ドメイン環境の簡単な説明と図解

MovableType5とWordPress3の1ライセンスにおける複数サイト・複数ドメイン環境の簡単な説明と図解

2011年1月19日

※この記事は2011年1月の記事です。MT、WPの古いバージョンの情報なので、参考程度にお読みください。

現在、最新版のMovableType5とWordPress3。

WordPressはVer.3になって複数サイト運営が可能になったことから、ブログだけでなくCMS構築での運用がより行いやすくなり、両者ともサイト構築の強力なツールとなっている。

そこで、サイト構築を行うにあたっての両者のドメイン環境をまとめ、比較してみた。
サイト設計するときのドメイン構成、サイトパスの関係をよく理解したうえで構築を行うことが必要だ。

基本的な構成は、図の通り。

MovableType5とWordPress3のマルチドメイン環境

まず、MovableType5。

MT5は、従来どおり1ライセンスで複数サイト、複数ドメイン運用が可能、
そして、ウェブサイトという概念が登場した。

但し、ウェブサイト=1ドメインというくくりになり、サブドメインの位置づけが変更になった。

つまり、MT4では、
 ∟sampleA.com
 ∟sub1.sampleA.com
 ∟sampleA.com/blog1
 ∟sampleB.com
 ∟sub1.sampleA.com

上記すべてのドメインでブログを作成してきた。
サイトパス上では、親ディレクトリ・子ディレクトリの関係にあっても、ブログとしては同じレベルで連携することができた。
が、MT5ではウェブサイトを1ドメインとして、その下に構成されるのは、そのドメイン下のディレクトリ、またはサブドメインで構成される。

ウェブサイト1
 ∟sampleA.com
  ∟sub1.sampleA.com
  ∟sampleA.com/blog1

ウェブサイト2
 ∟sampleB.com
  ∟sub1.sampleB.com
  ∟sub2.sampleB.com

またレンタルサーバの構成によっては、サブドメインでの新規ブログの作成での「ブログパス」の設定に、さらにサーバ側での別な設定が必要になる。(コアサーバなどのドメイン設定の場合)

次は、WordPress3。

待望の複数サイトでの運用が可能となった。
ただし、これは1ドメインで、そのドメインに対して、サブドメインもしくはディレクトリ型運用が出来るというスタイル。
また、サブドメインとディレクトリの混合はできない。
(図中WordPressの赤枠実線(サブドメイン)か赤枠点線(ディレクトリ型)のどちらかの構成を選択する)
MT5の場合、ウェブサイト下はサブドメイン、ディレクトリの混在は可能。

そして、MTでは複数ドメインでの運用は、ウェブサイトの追加を行うことで可能だが、
WP3で複数ドメインの運用を行いたい場合は、プラグインを導入することになる。
(青枠破線は、プラグイン導入で可能)

とにかくややこしいのでは、図を参照してもらいたい。

そもそもサイト構築というと、以前まではドメイン以下に/news、/productsなどとディレクトリを作って、1(ONE)ドメインで構成されていた。
しかしその後、サブドメイン構成や複数ドメイン構成などに発展してきた。
シンプルがいちばんだが、SEO効果とか、管理権限の都合上とか、ドメインが安くなったりなどなど、Webサイトが進化してきたからだ。

いずれにしても、当たり前ではあるが、サイト構築する際にはドメイン構成を含めたサイトマップをきちんと決定してから行うことが必要だ。

実はMT4までは、後付追加のいい加減な設計でもそれなりに構築できたところがある^^;
なので、MT5のウェブサイトの登場は、一部では不評だという声も。
ウェブサイトという概念。
CMS構築としてはよいけれど、ブログ単体で利用したいときにはウェブサイトは実はいらないのである。
まあ、ここらあたりは時期バージョンで改善いただけることを期待。

逆にWordPress3で複数サイトを運営ができるようになったことで、CMSの選択肢の幅が広がったことになる。
日本でのMovableType vs WordPress のシェアが今後変化すると思っている。

最近のレンタルサーバは、どちらもクイックインストールというウィザード利用で簡単に導入できてしまうサービスがあるので、試してみるのもよいだろう。